HAIR CARE LESSONSrawスタイリスト 柳亜矢子さんに聞く梅雨のヘアケア
2023.05.26
湿度が増してきて、ヘアスタイリングがいまいち決まらないといったお悩みが増えてくるシーズン。オイルやバームなどの選び方から、実際のスタイリング法に至るまでを、〈TAU(タウ)〉のプロデュースを手掛け、アーティストやモデルなどからも絶大な支持を集めるサロン「Sraw」の人気ディレクターの柳亜矢子さんに教えてもらいました。3名のJUNスタッフのレングスやお悩みを参考に、湿度に負けず、自分らしいヘアスタイルを楽しんで。
梅雨時期のスタイリングのポイントは?
柳亜矢子さん:
「自分の髪質に合ったスタイリング剤、アイテムを選ぶっていうのがまずポイントです。
例えば、乾燥しやすい髪が細めの人は、潤いと油分を足してあげる。髪が多い人は油分にプラス、ホールド力みたいなイメージですね。
特に、梅雨時期は乾燥、広がり、うねりが出やすいです。自分が少しでも、「梅雨時期は湿気に反応するかも」っていう方は、髪の細さや量に関わらず、まずは保湿が大事です。
ファッションやその日の気分で、ウェットの方がよいとか、好みの質感は人それぞれ違って正解はないと思うので、スタイリング剤は少しずつ馴染ませて、自分好みの質感を見つけてもらえたらいいなと思います」。
Sraw
東京都渋谷区代官山町13-4
ヴォーグ代官山II 2階
TEL:070-6649-7131
Instagram:
@sraw_salon
STYLE 01 LONG
ハイダメージのロングヘアを
ミストとオイルでアップデート
相談者
ADAM ET ROPÉ WEB VC 滝口理奈さん
Instagram:
@rina__wm
「カラーでダメージがひどく、パサつきと広がりやすいところが気になる」という滝口理奈さん。そんな彼女に柳さんが提案したのは、〈O skin&hair(オースキンアンドヘアー)〉の
「オー・イマジネーションウォーター」
(写真左)と〈TAU(タウ)〉の
「モイストカーミングオイル」
(写真右)。
「ロングヘアは、寝癖直しや保湿目的のミストからベタっとする質感を選ぶと、仕上がりが重くなってしまうんです。〈O skin&hair〉のアイテムのように、ベースとなるミストは保湿成分が強く、油分が控えめなものを選ぶと良いと思います。
このミストは、軽い質感なのに適度な束感が作れます。コメヌカ油による軽い付け心地の〈TAU〉のオイルでその束感を生かしながら、立体感や艶感を足すイメージで仕上げました。1日外出するとミストだけではやはり乾燥してしまうので、オイルをプラスすると保湿やバリアを強化する意味でもいいですね」
STEP 01
寝癖直しと保湿でミストを
ブロックに分けて振りかける
ヘアのトップ、中間、毛先に分けて、ミストを各1プッシュ程度、縦に3回塗布。後ろは上下、ヘアクリップなどを使いブロックに分けて。顔周りの髪はミストを手にとってから馴染ませると、より自然に。
L&B
【O SKIN & HAIR / オー・スキン アンド ヘア】O IMAGINATION WATER 120ml (オー・イマジネーションウォーター)マルチ化粧水
¥3,630
STEP 02
オイルの量は最初は少なめに
徐々に足すと失敗知らず
ロングヘアの場合は5滴ぐらいを手に取り、手のひらに刷り込んでから塗布。フェイスやボディにも使えて香りも良い〈TAU〉のオイルなら、余った分を肌につけてしまってもOK。
STEP 03
メリハリをつけたい顔周りを
中心に馴染ませる
顔周りやカットラインなど、ポイントとなる部分を先に塗布し、余ったオイルは全体に馴染ませるようにつける。毛先の保湿を強めたい部分があれば揉み込む。
FINISH!
カットラインが目を引く
立体的なヘアスタイルに
カットラインを浮き立たせることで顔周りがより華やかに。ロングのダウンスタイルでもカジュアルコーデにマッチしたヘアスタイルに変化。
「プライベートでも〈TAU〉のオイルは使っていたのですが、強く握るようにつけてしまっていたので、軽いタッチでつけたり、ミストと合わせて使うやり方も実践しようと思います」(滝口さん)
STYLE 02 PARM
広がりやすいナチュラルウェーブを
スタイリングでシルエットチェンジ
相談者
JUN YouTube企画 デジタルPR/マネージャー 福嶋彩夏さん
Instagram:
@ _fuku115
生まれつきというウェーブヘアが印象的な福嶋彩夏さんは、髪が硬めで広がりやすいのがお悩み。特に梅雨時期は、それに加えてバサバサしたり、うねりが強く現れるそう。
「福嶋さんは髪にハリコシがあって、癖もあるから」と柳さんはまず、〈STEP BONE CUT PRODUCTS(ステップボーンカットプロダクツ)〉の「SBCP 生ミネラルシリーズ」の
ジェル
(写真左)と
オイル
(写真中央)の単体でも混ぜても使えるというアイテムで、ヘアを一回りコンパクトに髪自体を柔らかく。
髪にまとまりがでたら、〈SENSE OF HUMOUR(センスオブヒューモア)〉の
「デューイシマーホイップ」
(写真右)をプラス。
「毛先のホールド感や束感を強めるとよりかわいいと思います。今回のクリームのように、少し固さのあるスタイリングクリームでスタイリングすると、長時間外出しても髪の毛が良い状態でキープできますよ」。
STEP 01
オイルとジェルを1対1で混ぜ
髪をボリュームダウン
ボリュームダウンしたい時はオイルを多めになど、悩みに合わせて配合できる〈STEP BONE CUT PRODUCTS〉のプロダクト。今回は、ボリュームの出やすい髪質に合わせ1対1で混ぜて、全体に馴染ませる。分量はオイルは1プッシュ、ジェルは1プッシュ半。
STEP 02
クリームで顔周りをより
タイトにまとめる
中指の第一関節分くらいの量のクリームを手に取り、手のひらに刷り込む。顔周りから大胆につけると顔周りがタイトになってぐっとおしゃれに。やや固めのテクスチャーのホイップは適度なホールド感で扱いやすい。
STEP 03
トップに高さを出すことで
スタイリッシュな印象
手ぐしで前から髪をなでつけて、トップの少し後ろあたりから手を前に戻すようなイメージでトップを立ちあげる。
FINISH!
カジュアルに楽しみたい
スタイリッシュなカラーメイクとタイトなヘア
横にボリュームが出がちな元のヘアを、横のボリュームを抑えて、トップに高さを出すことで、縦長のシルエットにチェンジ。スウェットにデニムというストリートカジュアルなアイテムでも、タイトなヘアで女性らしさもあるスタイルに。
「最初のスタイリング剤をつけた後の自分の髪がするんと柔らかくなったのに驚きました! クリームで高さを出すスタイリングは家で練習しようと思います」(福嶋さん)
STYLE 03 BOB
隠れたうねりやクセのケアで
差がつくミニマルヘア
相談者
BRAND INNOVATION事業部 MD 高柳亜弥さん
さらさらの直毛で、一見悩みがなさそうに見える高柳亜弥さん。「乾燥しやすいのでボリュームが出がちで、梅雨時期は特に毛先にかけてうねりが出やすくまとまらないんです」。
「ハリコシがあるから、湿気ですごく苦しむタイプの髪質ではないけれど、ボリュームが出てまとまりにくい。カット的にもミニマルな方が可愛いから、梅雨時期は油分を入れてあげて、顔周りにはバームでメリハリを出してあげると良さそう」という柳さん。
そんな診断を元にセレクトしたのが、瑞々しい質感を生む〈SENN(セン)〉の
「ウォーターインマルチバーム」
(写真左)と、適度なホールド感の〈O skin&hair〉の
「オー・クリーム」
(写真右)。質感の異なるスタイリング剤をパーツ別に使い分けることで、メリハリとこなれ感のあるボブヘアに。
STEP 01
重くなりにくいスタイリング剤は
たっぷりと使う
こっくりとして固さもある使いやすいテクスチャー。500円玉大を手に取って、手に馴染ませる。ボリュームが多い人や髪が長い人は、スタイリング剤を足す。
STEP 02
髪を上下2パネルに分け
スタイリング剤を塗布していく
髪を上下2つに分けて、内側から先にスタイリング剤を塗布。襟足も内側からつけることで、時間が経っても内側からうねったり、ボリュームが出てしまうことを防げる。
STEP 03
軽めのタッチのスタイリング剤で
顔周りにニュアンスを
水分量が多いマルチバームを第一関節分程度指先に取り、前髪や顔周りの髪にメリハリをプラス。コームを使うと前髪に隙間を作ったり遊びが出せる。
FINISH!
遊びと女性らしさがある
モードなミニマルボブ
コンパクトに隙なくまとめるとモード感が強くなりすぎるコンパクトボブ。前髪のちょっとした隙間やサイドと前髪の質感のメリハリをつけることで、軽快さと女性らしさもアップ。モノトーンルックにも春夏らしい軽さとこなれ感が生まれました。
「内側にスタイリング剤をつけるのは、明日から早速真似したいです」(高柳さん)
実は柳さんにはプライベートで髪を切ってもらっていて、日頃からお世話になっているのです。その人のファッションや雰囲気を引き出すのが天才的に上手な人なんですが、今回もカットした訳じゃないのに、やはり柳さんの手にかかると驚くほど洗練度がアップ。スタイリング剤も選び方と付け方でこんなに変わるのかと勉強になりました。みなさんもスタリング剤を侮るなかれ! ぜひ試してみてください。
PHOTO: WATARU KITAO
MODELS(JUN STAFF): RINA TAKIGUCHI / AYAKA FUKUSHIMA / AYA TAKAYANAGI
TEXT: AYAKO UENO
今回、ご紹介したアイテムはこちら
エディター AYAKO
雑誌のビューティ担当などを経てフリーに。気になるコスメや美容法はすぐにトライする派で最近はインナービューティに興味津々。料理と美味しいお店探しも大好きな食いしん坊。