SPORTS WOMAN今月のスポーツウーマン VOL. 11 斉藤りょうこさん/瞑想家
2022.06.24
自己に意識を向け、今の自分を見つめるマインドフルネス瞑想を、ヨガや食事、お茶などさまざまな「こと」を通じて提案している斉藤りょうこさん。毎日続けている5つのルーティーンから、彼女のライフスタイルを教えてもらいました。
斉藤りょうこ
2012年よりヨガの指導を開始。ヨガのプラクティスを通じて心と体の繋がりを実感し、心からアプローチして調えるマインドフルネス瞑想を学び、2018年より瞑想をシェアしている。一側面だけではなく、瞑想、ヨガをベースにしたボディーワーク、呼吸法、食事など、ホリスティックな観点から自らが自分の本質に触れ、気づき、本来の自然な姿へ戻るように、それぞれに合った方法を提案している。
Instagram:
@ ryokosaito_
INTERVIEW WITH RYOKO SAITO
マインドフルネス瞑想は、一般的な瞑想と
どのような違いがあるのでしょうか。
「瞑想はヨガと同じように、本当にさまざまな種類があるんです。自分に一番どんなものがフィットするのか勉強して資格を取得し、たどり着いたのがマインドフルネス瞑想。特徴は、“今ここ”に意識を向けて、価値判断をせず、ありのままに受け入れている状態を保つこと。仏教の禅の考え方から派生したものです。難しく思われがちですが、簡単にできるんですよ。感覚としては、筋トレに近いでしょうか。続けることで、物事をそのまま感じられるようになったり、自分の心に気づけるようになったりと、目には見えない心を育んでいくことができます」
瞑想家として活動しようと思ったきっかけを
教えてください。
「人とコミュニケーションを取っていると、素をそのまま出すことって難しいですよね。気を遣ったり、つい客観的に見た自分の役割を全うしようとしちゃう。でも、それが続くといつまでも自分にしっくりせず、心が疲れちゃうんです。だから、本来の自分として正直な行動ができるように、少しでも誰かの力になりたいなと思ったのが理由ですね。メディテーションクラスを開いたり、ブランドのイベントやオンラインコミュニティに参加したり、多くの人に知ってもらうために活動をしています」
自分らしさをつくる毎日の5ルーティーン
ライフスタイルを通じてマインドフルネス瞑想を行う斉藤りょうこさん。毎日のルーティーンも、ひとつずつこだわりを持って向き合っています。今回はその中から、5つをピックアップ。
1. お茶を淹れる
「朝、まだ外が静かなうちに、一杯のお茶を自分のために丁寧に淹れます。これもわたしにとっての瞑想の時間で、静けさの中で、香りや音、色、温度などを感じ、ゆっくり過ごすひととき。茶葉が広がる様子をじっと眺めるだけでも、心に余裕が生まれますよ。閉じていた五感を解放し、マインドフルな状態で1日を始めます」
2. 家族の食事を準備する
「これも朝のルーティーン。なるべく家電を使用せず、火を使って料理するようにしています。お味噌やぬか床、パンなど、自宅で発酵させたものを食べることが多いですね。あと最近続けているのはコンブチャ。旅先でスコビーを分けてもらってから、気に入って毎日飲んでいます」
3. 朝のボディーワーク
「まずは、白湯を飲んで内臓を温めながら老廃物を排出します。白湯は、アーユルヴェーダの教えをもとに、自然の元素を取り入れ、風を入れながら弱火で丁寧にお白湯を沸かします。オイルで頭皮からつま先までマッサージをしたあと、ヨガのポーズを使った瞑想的なボディワークを。その日の体調や気分を確かめます。そのあとにゆっくりお風呂に入り、朝の時間に身体を浄化することで、気持ちよい1日を始めるんです」
4. ジャーナリング
「1日の初めや終わりにジャーナリング(書く瞑想)を行って、自分について、整理したり、確認したりしています。簡単なことだけどできたこと、できなかったこと、活字にして毎日書き出すことで、目に見えないことに気づくことができるんです。内容はどんなことでもいいですよ。その日嬉しかったこと、とか。楽しく続けることが大切です」
5. 時間があればどこでも歩く
「電車はなるべく使わず、公園の中を通ったり、自然にふれながら散歩して移動するようにしています。5kmぐらいの距離だったら、全然平気ですね(笑)。歩くことも瞑想になるんですよ。今まで訪れたことがある場所も、新しい気づきがありますしね」
斉藤りょうこさんへのレコメンドアイテム
日々何気なく行なっていることも、瞑想を通じて自分と見つめ合うきっかけになる。そう教えてくれた斉藤さんのライフスタイルをもとに、Life&Beauty by JUN ONLINEのおすすめアイテムをご提案。スポーツ、フェムテックのジャンルから、実際に斉藤さんに使っていただいた、リアルな感想とともにご紹介します。
胸元をやさしく包むブラトップ
【NERGY】バクシャンブラトップ
「ヨガウェアってスポーツ色が強くて、原色が多かったりするじゃないですか。瞑想中に鮮やかな色が目に入ると気が逸れるので、ずっとナチュラルな色味を探していました。このベージュは気持ちが落ち着くトーンだし、ボトムスを選ばず着れるのがいいですね。着圧が強すぎないので体を締め付けず、リラックスできるのも魅力的です。シンプルなデザインは普段着でも合わせやすそう」
スポーツに特化した吸水ショーツ
【Period.】Sport0
「ずっと気になっていたのですが、挑戦できていなかったアイテム。分厚くてボリュームのあるデザインを想定していたのですが〈Period.〉はどれもスタイリッシュで、普段使いしやすいですね。実際につけてみて思ったのは、フィット感のよさ。気疲れせず、快適に1日を過ごせました。スリットが入っているので体も動かしやすい。生理日が近い日など、不安に感じるタイミングで身につけておくと安心ですね」
TEXT: MINORI OKAJIMA
エディター MINORI
2015年に文化服装学院を卒業後、販売職を経てファッションライターに転身。モード史に強い関心を抱き、世界各地のコレクション分析がライフワーク。好きなスポーツはテニス。