NAOKO KUROISHI黒石奈央子のこだわりとアイクリーム「LOWAN」の秘密
2020.11.27
Life & Beauty by JUNONLINE で発売中のアイクリーム「LOWAN」。「Ameri Vintage」のディレクターでありCEO の黒石奈央子がパッケージデザインを監修。サスティナブル(継続可能)なライフスタイルが注目されている“いま”だからこそのこだわりが詰まったデザインも魅力の一つです。第三弾インタビューでは、「LOWAN」のおすすめの使い方やパッケージデザインのこだわり、さらに今後の展望について語ってくれました。
——「LOWAN」はパッケージデザインも斬新です。こだわった点を聞かせてください。
「主に手掛けたのは、パッケージなどのデザインやアートディレクションです。一番こだわったのは、商品の良さを引き立てること。艶のあるチューブの本体はベージュ、ロゴをシルバーの文字にして高級感が溢れるように意識しました。艶やかな本体に、マットな素材のパッケージがマッチしていると思います」
——ボックスも、コスメでは珍しいパッケージです。どういった意図でデザインされたか教えてください。
「商品のイメージを大切にして、ボックスには30代の女性に好まれる淡いピンクベージュの色を使いました。ピンクは女性が好む色ではありますが、ヴィヴィットなものではなく、大人の女性の共感を呼ぶ落ち着きのあるくすんだ色に。ボックスの形状にもこだわりがあります。いまは、ものをつくる上でサスティナブルであることははずせないこと。『Ameri Vitnage』でも地球環境や身体に優しいアイテムを作っています。このボックスは、商品パッケージの役割を終えてもすぐに捨ててしまうのではなく、収納に役立つような引き出し式の設計にしました。中の台紙を取れば小物入れになり、いくつか集めて重ねれば手持ちのコスメやアクセサリーなどの収納ボックスとして使えます。引き出して取り出す仕様も、あまり見ないデザインだと思うので気に入っています」
——ボックスの中心に配されたヴィジュアルはどのようなイメージで制作されましたか?
「保湿に重きを置いたアイクリームを想起させるリッチなテクスチャーを意識しました。実際にアクリル絵の具を使ってマーブリングをし、その模様を撮影。配色と模様の美しさで “女性に寄り添うアイクリーム”を表現できたように思います」
——ご自身はコスメやスキンケアプロダクトをパッケージで選び、購入することはありますか?
「パケ買いはコスメでもしますね。洗剤や柔軟剤も、見た目に惹かれて購入することがあります。パッケージデザインで手に取り、良い中身に出合えることはショッピングの醍醐味ですし、良いきっかけ作りになると思います」
——これまでにファッション以外でビジュアルデザインを手掛けたことは?
「コスメは初めての経験です。『Ameri Vintage』のシーズンビジュアルでもご一緒している映像ディレクターの方と一緒に、HP のイメージビジュアルを制作しました。気心が知れた信頼できる撮影チームと組むと、間違いなくいいものが上がってくるんです」
——「LOWAN」のコンセプトの中に“なりたい自分になるため”とあります。何か実践していることはありますか。
「やはり、スキンケアとボディメイクですかね。今までを振り返ると、自分に対してストイックに接してこなかったんです。でも、年を重ねるごとに肌や身体の老化には、本気で取り組まないと勝てないなと思い始めていて。自分に厳しく美容やエクササイズに取り組むことで理想の姿に近づけたらいいなと思っています」
——10年、そして20年後、どのような自分でいたいですか?
「歳をとること自体は悪いことだと考えていないですね。年齢を重ねることを楽しんでいるんですよ。それに、老化に対して無理に逆らうと不自然な感じになりますよね。シンプルに、ナチュラルで綺麗にしておきたいと思っています。ただ、精神的に若々しくはいたいですね。気持ちは常にポジティブに、20代前半くらいの心持ちでいるんです(笑)」
——「LOWAN」のおすすめの使い方はありますか?
「ギフトにもおすすめです。実は、お世話になっている雑誌の出版社の編集の方に差し上げたのですが、意外にもその方の旦那さんが気に入って、毎日使っているそうです。アイクリームは目の周りの皮膚が薄いデリケートな箇所に使うものということもあり、無香料で年齢や性別も関係なく使っていただけると思います。「LOWAN」は皮膚科のお医者様が開発に携わり、着色料や香料などの合成成分の配合は一切なし。敏感肌の方にもご使用いただけます」
——今後、挑戦してみたいことがあれば、教えてください。
「仕事は、そのときにやりたいと思ったことを形にしていきたいですね。もともと大きな展望を持ったことがなくて。『Ameri Vintage』を立ち上げたときも、1店舗だけあって好きなヴィンテージに囲まれていられたらいいなと思っていたくらいでした。業界で一番になりたいとか、これくらいの売り上げをたたき出したいみたいな気持ちはあまり持ってないんです。その時々でやりたいことを形にし続けることで、成長してきたブランドだと思っています。強いていえば、仕事もプライベートも充実していて、満足できる人生を歩んでいきたい。そういうスタンスで働き続けるのが、自分にはちょうど良いのかなと思っていますね。自分ができる範囲で無理せずにベストを尽くして、自分の中での一番でいられたらいいなと思っています」
——「LOWAN」は “運命は自分のもの”とメッセージを掲げています。生きていく上でのモットーがあれば教えてください。
「思いっ立ったらすぐに行動してチャンスを掴み取ること。世の中にはいろいろなタイプの人がいて、人それぞれだと思うんです。もちろん、縁も大きいですが。常に考えて、自らアクションを起こすことは心がけていますね」
——今度、開発していみたいコスメや挑戦してみたいことはありますか。
「シミに効くクリームが欲しいので、その容器やパッケージデザインをしてみたいです。あと、よく勧められるのは、インテリア関連。『Ameri Vintage』で何か作るのは少し難しく感じますが、新しいインテリアブランドかセレクトショップであれば挑戦してみたいと思っています」
PHOTO: SATOMI YAMAUCHI
TEXT: AIKA KAWADA
エディター AIKA
大学卒業後、語学と服飾デザインを学びにパリへ。
バイトで始めた編集・ライターが本業になり、ファッションやビューティを中心に執筆。
週末は映画とビオワイン、パンがあれば幸せ。
瞑想とアーユルヴェーダが気になる。