冬場の洗い物は南仏気分で楽しく
2022.01.17
by Aika Kawada
〈ル・シェンヌ・エ・ル・ロゾー〉という口にするのも、記憶するのも難しい名前のホームケアブランド。南フランス、カンヌとモナコの間に位置し、ニースからも近いサンローラン=デュ=ヴァールという都市で、自然派のプロダクトを展開しているそうです。ネットで画像検索すると、ヤシの木がビーチに揺れ、真っ白なクルーザーが港に止まっているイケてるリゾート地の模様。ジェーン・バーキン出演の映画『太陽が知っている』(1969年)の夏の日差しが眩しいシーンが頭をかすめ、冬場の台所の体感温度が少し上がるような気がします。
愛用しているのは、ほのかなレモンタイムが香る食器用弱酸性洗剤、エコスポンジとベジタブルスポンジ。最近、圧力鍋を使った料理を楽しんでいるのですが、片付けだけはとにかく億劫。水は冷たく鍋は重い。洗い物をする度、“南仏に旅行するとしたらどこ”“カンヌ映画祭はいつだっけ”と現実逃避。その間も、自然派洗剤とは思えぬ泡立ちと油の分解力で、油っぽいアクアパッツアや黄色い跡がつくカレーを作った後も、さっと片付けが進みます。肌への負担も少なく、使用後もつっぱった感覚も無し。“南仏のマダムの手はこのようにも守られているのか”と勝手なイマジネーションが膨らみます。
植物性のスポンジといえば、すぐボロボロになるイメージがありました。このベジタブルスポンジは水の含みも水キレもよく、もちも問題無し。再生繊維のエコスポンジは、鍋やコンロにこびりついた汚れに効果的に磨きをかけられ、汚れが取れた実感のある使い心地。今後、ゴミとして処分する際も、プラごみではないので海洋汚染に心を痛めずに済みます。“やはり海辺の町はサスティナブルの意識が高いのか!”また、去年我が家に来た保護猫がスポンジを台所からかっさらって隠すのが好きだったのですが、なぜかこのスポンジにはノーリアクション。オシャレなプロダクトほど、地球や人間、動物にもフレンドリー。毎日、使うものだからこそ、自分が納得して使えるプロダクトを選びたいものです。
エディター AIKA
大学卒業後、語学と服飾デザインを学びにパリへ。
バイトで始めた編集・ライターが本業になり、ファッションやビューティを中心に執筆。
週末は映画とビオワイン、パンがあれば幸せ。
瞑想とアーユルヴェーダが気になる。