TALKING ABOUT PERIOD使ってみました! 吸水ショーツ座談会
2021.09.10
下着そのものが液体を吸収してくれる「吸水ショーツ」。この1年でさまざまなブランドから登場し、その使いやすさから注目されているアイテムです。ただ、ムレやニオイなど、不安要素があるのも事実。そこで今回は、連載企画『SPORTS WOMAN』で登場したマリジョゼさん、山本まさみさん、三井麻央さんに実際に試していただき、その感想を語り合ってもらいました。彼女たちのリアルな声をもとに、ぜひ参考にしてみてください。
山本まさみ
ラジオやMC、YouTubeなどを通じて自身のライフスタイルを発信するモデル。毎日のランニングは欠かせず、生理中でも無理せず運動を楽しみたいと思っている。以前から吸水ショーツは気になっていたものの、なかなか手が出なかったのだとか。
三井麻央
モデル活動だけでなく、2019年にケータリングサービス「BADBADNOTFOOD」を立ち上げ、料理家としても活躍。気になったものはすぐに試すタイプで、吸水ショーツは1年半前から愛用している。
マリジョゼ
縄跳びの有酸素運動と筋トレを組み合わせた『Jump Rope Workout』を考案するなど、多方面で活躍するフィットネストレーナー。学生の頃からずっとタンポンユーザーで、吸水ショーツに挑戦するのは今回がはじめて。
使ってみるまで
いろいろと不安があった
三井:吸水ショーツを知ったのはInstagramから。2年ぐらい前に、〈THINX(シンクス)〉っていう海外のブランドが投稿した写真を見つけてから興味を持ちました。
山本:私も、好きなモデルさんがInstagramで紹介していたのがきっかけです。でも、ちょっと値段が高めじゃないですか。しかも、どのぐらい効果があるのか分からなかったから、今までトライできなかった。
マリジョゼ:そうそう。ショーツに染み込むって衛生的にどうなんだろう?って私も思っていました。ナプキンが肌に合わない自分にとっては、少しハードルが高かったんです。肌に血がつく感覚がすごく苦手で…。
三井:何リットル吸水できるとか書いてあるけど、実際に自分の量って分からないですよね。ナプキンと違って漏れたらすぐ服についちゃうし。
マリジョゼ:ちなみに、みなさんは生理中でもスポーツするタイプ?
山本:よっぽど辛くなかったら走りに行っちゃいますね。でもね、ナプキンつけて10kmは走れないんですよ。太ももに擦れて、赤く腫れちゃって。でも走りたいっていう気持ちが強いから、ずっとギリギリのラインを攻めてるます。なんとか、7kmまでは走れるかな(笑)。
三井:すごい!わたしは結構ダウンしちゃうタイプ。とにかく寝て過ごします。
マリジョゼ:わたしは、重い日はベッドでゆっくり休むし、軽い日で体がむくんで動きたいときは、軽くランニングしてスッキリします。その時々で自分の身体と向き合っている感じですかね。
実際に試してみた3人のリアルボイス
山本さんが選んだアイテム
〈proof〉The Lace Cheeky
〈Period.〉Classic
山本:はいていて気分が上がるパンツが好きなので、デザイン性重視で選んでみました。〈proof〉のThe Lace Cheekyは、サイドがレースになっていてすっごく可愛い。機能面はどうなのかな?って思っていたのですが、1日中はいても不快感がなかったです。2日目はヨガをじっくりとやったけど、汗だくでも全然平気!パッド部分が細くなっていてステッチが繊細だから、肌あたりもよく、かぶれも気になりませんでした。
三井:シームレスは快適かも。
マリジョゼ:長くはいていても漏れないのは魅力的。スポーツ中とか仕事中、あと誰かの家にお呼ばれしたときって、なかなかナプキンやタンポンって替えられないじゃないですか。捨てる場所にも困るし、袋を持参して持って帰るのもなあって思ってたし。そういう意味でも、吸水ショーツは持っておくと便利かもしれないですね。
マリジョゼさんが選んだアイテム
〈MOON PANTS〉デイタイム ブラックレース
〈Bé-A〉シグネチャー ショーツ
マリジョゼ:1日目は量が多かったので、正直ちょっと漏れた瞬間があったんですよ。なので途中からタンポンを併用しました。だけど日数が経つにつれて量も減って、4日目ぐらいからはショーツだけで過ごせるようになりました。
三井:わかる。わたしも3日目ぐらいまではタンポンを使わないと不安。そうじゃないと、ショーツを何度もはき替えないと行けなくなっちゃいますよね。
マリジョゼ:そうなんです。慣れてきたらペースが掴めて、上手く使いこなせるのかもしれないです。〈Bé-A〉のシグネチャー ショーツは、全方位しっかり包んでくれるから、その点安心でした。漏れも気にならなかったし、ちゃんとフィット感があった。だけど結構ボリュームがあるから、レギンスとの相性はいまいちかも。家でダボダボのTシャツと合わせて穿いたらオシャレなのかなって思いました。
山本:ショーツを生理の時期によって使い分けるのが、コツなのかもしれない。
三井:多い日にはコレ、少なくなってきたらコレ、みたいな。 洗って乾かすのに時間がかかるから、使うタイミングは考えますよね。
マリジョゼ:それでいうなら〈MOON PANTS〉のデイタイム ブラックレースは、量が少なくなってからにおすすめ。スポーツをするなら、おうちでトレーニングするぐらいがよさそうです。バックがレースになっているから、普段のショーツみたいな感覚ではけます。
山本:レース好きだからこれも試してみたかった!確かにランジェリーっぽい。
マリジョゼ:はじめての人も手に取りやすいのかもしれませんね。
三井さんが選んだアイテム
〈proof〉The Thong
〈Period.〉Sport0
三井:わたしは既に吸水ショーツユーザーなので、自分の持っているショーツと比較して使ってみたんですが、この2つ、どっちも超優秀。すごく快適でした。
山本:え!何それ、気になる。
三井:まず最初に気になったのが〈Period.〉のSport0。サイトを見たときに”はいていないようなはき心地”ってキャッチコピーに惹かれたんです。実際にはいてみたら、本当にその通り!パッドが盛り上がることもないし、不快感は一切ありませんでした。サイドのデザインも特徴的で、ヒップにしっかりフィットしてくれます。
マリジョゼ:それは理想的かも。もう一つはどうでした?Tバック型が気になってて。
三井:〈proof〉のThe Thongは、かなりスポーツ向きだと思います。Tバック型だからレギンスの下にはいてもアタリが出なくて、外でも気にならない。見た目もちょっと水着っぽいんですよね。だから、ジムで着替えるときも人の目が気にならないなって思いました。
山本:そうなんですよね、レギンスってナプキンつけてます、ってすぐバレちゃうのがネック。お尻がモコモコしちゃって恥ずかしくなる。
三井:本当それ、あるあるですよね。あとは、パッド部分がサラサラしているから、長い時間はいててもよかったです。吸水感は〈Period.〉のSport0の方があったかな。これは終わりかけにはくのがいいと思います。でも本当に、つけ心地はどっちもよかった!吸水ショーツずれない選手権があったら、どっちも出れると思う(笑)。3枚ずつぐらい欲しい。
生理中でも思いっきり
スポーツを楽しみたい
山本:はじめて吸水ショーツを使って感じたのは、長時間スポーツしたときに起こる擦れが1度もなかったこと。ストレスなく体を動かせたのが、とても気持ちよかったんですよね。
三井:生理中でもスポーツをいつも通りできるって、意外と難しいことですよね。もちろん人それぞれ症状の度合いが違うけど、いざ体を動かしたいってなったときに、生理用品で不便を感じるのはもったいないと思う。わたしも、いつかショーツだけで過ごせるようにしたいなって今回使ってみて感じました。どのぐらい持っていたら安心かな…。4、5枚は必要なのかも?
山本:わかる。5枚あったら安心。
マリジョゼ:でもまずは1枚から始めるだけでも、全然変わると思うんですよね。できれば、生理が来たばっかりの学生に配って「生理って辛くないよ、我慢しなくてもいいよ」って伝えたいぐらい。吸水ショーツがどんどんポピュラーになって、もっと多くの人が使うようになったらいいなって思いますね。
生理って、嫌でも付き合っていかなければならない、女性の身体にとって大切なこと。デリケートな話だから心の内に…と思う人が多いけれど、友達や家族と話し合うことで、気分が軽くなることも多いはず。吸水ショーツだってそう。この座談会を聞いて、まずは身の回りで話題にすることから、はじめてみませんか?
TEXT: MINORI OKAJIMA
PHOTO: SOICHI ISHIDA
エディター MINORI
2015年に文化服装学院を卒業後、販売職を経てファッションライターに転身。
モード史に強い関心を抱き、世界各地のコレクション分析がライフワーク。
好きなスポーツはテニス。